肺気腫の苦しさ
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肺気腫の苦しさは、息を吐けない苦しさです。息を吐けないということは、古い空気が溜まって新しい空気を吸えないということですので、結果的に酸素不足になってしまいます。 特に、動作をするときは普段より余計に酸素を必要とするので、息苦しさは増します。一方で、患者さんの中には、慢性的な酸素不足の状態に慣れてしまって、酸素が下がっていても息苦しさを感じにくくなっている人もいます。 肺気腫の患者さんは、お風呂はもちろんのこと、歩行や洗面、トイレといった普段の何気ない動作でも、体が酸素不足になってしまい、回復するのも健康な人に比べて時間がかかります。これは、自覚症状のほか、入院中などに指先で動脈血酸素飽和度を測ると値が下がっていることでわかります。動作をするときはゆっくり無理せず動くようにしましょう。また、医師の指示に従い、必要に応じて酸素を使用したり、すでに酸素を使用している場合は動作をするときだけ酸素投与量を上げたりします。 また、息苦しさは死への恐怖、不安に結びつきます。 苦しいと、焦って呼吸が速く浅くなってしまう人が多いのですが、それでは古い空気が肺の中に溜まったままで、酸素を含んだ新しい空気が取り込めません。すなわち、どんなに浅い呼吸をたくさんしても、実際にはほとんど換気できていないため、余計に苦しくなってしまうのです。 肺気腫の患者さんの呼吸の基本は、口をすぼめ呼吸と腹式呼吸です。できるだけ息を吐くのにゆっくり時間をかけ、肺の下の方に溜まった空気をしっかり出しきることが大切です。
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