悪性の肺気腫
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重症の肺気腫患者には投薬治療だけではもはや効果はなく、少しでも病状を緩和しようと思えば外科的治療が避けられない。一般的な肺気腫の外科治療の目的は膨張した肺を縮小して元の胸郭内に戻すという考えに立って行われている。
なぜなら大きく膨らんだ肺のままでは横隔膜運動という吸引運動を阻害するからである。だが手術するとこの横隔膜運動は正常になり、換気量を増やすための呼吸運動が楽になり、呼吸困難な状態を改善することができるのである。
【肺気腫外科手術には条件がある】
重症の肺気腫患者が手術を受けるためにはいくつかの条件がある。まず第一には患者がいかにタバコに愛着を持っていようが、手術前までに禁煙しなければならない。またこの疾患の手術には多少危険も伴い、しかも例え手術が終わったとしても症状の改善は確実なものではないため、そうした事情を医師側から本人や家族に十分説明し、患者が手術を希望したときのみ手術が可能になるのである。
手術が決まればまず2週間の検査入院があり、その間に呼吸機能検査、画像診断、心機能検査などがあり、その結果手術が可能と判断されればその後さらに4週間から6週間にかけての呼吸リハビリテーションと呼ばれる訓練がある。
その後やっと手術になるのだが、手術が無事すんだ後にもさらに4週間のリハビリテーションが必要である。このように肺気腫の外科手術は大変長い期間に渡るリハビリテーションの作業が必要になる大掛かりな医療行為なのであり、忍耐と体力を要する作業なのである。
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